口腔外科・歯科用レーザー
(親知らず・顎関節症・口内炎)

口腔外科とは、親知らずの抜歯や顎関節症の治療から口内炎などに代表される舌・頬粘膜疾患、口腔乾燥症に起因する舌炎・舌痛症等、多種多様な歯科医学の分野です。

当院は親知らずの抜歯やインプラント治療等、現在の口腔外科手術において無くてはならない超音波ボーンサージェリーシステム(ピエゾサージェリー)をいち早く導入しております。コントロールされたハイパワーな超音波技術と、多様な術式に対応する豊富なチップラインナップの相乗効果により、スピーディーで正確な施術を実現します。

歯科領域とは一見無縁に思われがちな内科的疾患も、軽率に捉えると、歯科治療による思わぬ重篤な治癒不全を引き起こす場合があり、充分な注意が必要です。昨今、歯科治療上留意すべき代表的な内科的疾患に、糖尿病・ビスフォスフォネート製剤(BP製剤)の注射薬投与又は経口薬服用の経験のある骨粗鬆症・ステロイド剤長期服用等の治癒不全を誘発する疾患が挙げられます。

これらリスクファクターの高い疾患は、歯を抜いた後に抜歯窩治癒不全の原因になりやすいため、原則可能な限り歯を抜かずに(非抜歯で)治療計画の立案を行います。

中には、さらなる精密検査やセカンドオピニオンが必要な疾患もあり、必要な患者様には、当院と医療提携を結んでいる専門医療機関の中から最寄りの病院を御紹介しますので、些細なことでもお気軽に御相談下さい。

歯を抜いた後の注意

歯を抜いた後、24時間は以下の事項を厳守して下さい。

  1. うがいをしないで下さい(出血の原因となります)。
  2. 入浴は避けて、シャワー程度にして下さい(血圧の上昇は痛みの原因となります)。
  3. 運動はせずに安静にして下さい。
  4. 飲酒、喫煙は控えて下さい。
  5. 硬い物や、刺激物(辛い物等)を食べないようにして下さい。
  6. 痛みがなくても、感染予防のため抗生物質(化膿止めの薬)は必ず飲んで下さい。
  7. 止血しづらい時は、ガーゼ又はティッシュペーパーを硬く絞って15~20分咬んで下さい。多量に出血してくる場合はお電話下さい。
  8. 当日は、歯を抜いた周辺は歯ブラシをしないようにして下さい。
  9. 歯を抜いた後、1週間程度頬が腫れることがありますが、外科手術後に伴う炎症反応です。ひどくなったり、あまり長く続くようでしたらすぐにお電話下さい。

緊急時の止血方法

多量に出血してくる場合は、以下の止血方法で急患対応致します。

  1. 出血部位を確認するため、骨及び軟組織を吸引管で充分吸引する。
  2. 抜歯窩にガーゼを挿入し、上からガーゼで5~10分圧迫止血する。
  3. オキシドール(OX)棉球で出血部位を5~10分圧迫止血する。ただし、発泡による空気血栓を防ぐため充分吸引する。
  4. スポンゼルやサージセルの綿球をピンポイントで出血部位に置き、上からガーゼで5~10分圧迫止血する。
  5. 電気メスで凝固・結紮する。
  6. 単純縫合又は水平マットレス縫合で厚めにテンションをかけ完全閉創する。
  7. 止血シーネを使用する。
  8. アビテンを使用する。

歯を抜けたままにしておくと

挺出と傾斜 挺出と補綴間隙

残った歯に負担がかかる

健全な歯の状態

人間の歯は親知らずを除くと28本あり、1本1本にそれぞれ役割があります。そのうち1本でもないままにしていることは、車でいえば3つの車輪で走っているようなものです。サッカーで言えば11人でやるべき試合を10人でやるようなものです。歯を抜いたままでは、たとえ不自由なく食事が出来たとしても、当然残った歯に負担がかかり、それが続くと弱っていきます。サッカーで11人の敵に10人で戦えば90分はもつかもしれません。でも1年も2年も続けられるでしょうか?また9人ならどうでしょうか?残った選手はだんだん疲れ弱っていくでしょう。

歯のないところに、歯を入れることは、残った歯を守るために必要なことなのです。

咬み合わせの崩壊へ

歯が抜けると 上の歯が下がり 左右の歯が倒れてくる

歯は、上下の歯が咬み合うことで一定の位置を保ちます。
例えば、下の歯が抜いたままにしておくと上の歯はどんどん下へ下がってきます。そして横の歯は歯の無い所へ倒れていきます。これらの狂いは部分的でなく、少しずつ全体の歯列や咬み合わせに影響を与え、その人本来の本当の咬み合わせが変わってしまいます。

この狂いは徐々に少しずつおこるので本人は全く気づかない事が多く、何年も経った頃には、咬む力に衰えが起こり、衰えは本人全体の活力の衰えになっていきます。

歯列のくるった歯の悪影響

例えば、上の歯がないままだと、下の歯がどんどん上がっていき、ついには下の歯が上の歯の粘膜に当たっていきます。通常、粘膜に当たってもあまり痛くありません。食べたり喋ったりする時に口を開けたり、閉めたりします。すると伸びてきた下の歯は上の粘膜を軽く叩くのです。粘膜は毎日何回も叩かれ慢性的な刺激を受け続けます。

すると粘膜は癌化しやすくなります。必ず癌になるというものではありませんが、この様なことは本人が何ひとつ感じずに起こる事なのです。確率は低いことでも、その可能性を残すことはおすすめする事ではありません。

脳への影響

人間は咬めないまま生活を送ると、脳の海馬が萎縮して記憶力がなくなっていくことがわかっています。歯がなくなると、記憶をつかさどる脳の海馬の細胞が死んでいき、そして物忘れなどの症状(認知症)が進むのです。マウスでも奥歯を入れると脳の活性が戻り、脳細胞も増えていくということがわかっています。一部歯がなくても食事が出来るという事に満足せず、歯がないところに歯を入れるという事は重要なことなのです。