小児歯科 (フッ素)

交換期(9歳)

小児歯科とは乳歯列期から、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期(小学校卒業)までのお子様の虫歯治療や予防治療を中心に行います。

当院では予防治療の一環として、9000ppmFと非常に予防効果の高いフッ素を導入し、定期検診時に無料でフッ素塗布を実施しております。

又、最近主流の考え方として、アーリートリートメントといって、永久歯の生えそろう永久歯列期が完成する前段階から医学的な介入を行い歯並びや咬み合わせが正しくなるよう管理・指導していくことで、将来大掛かりな矯正治療を避けられるようになりました。

産婦人科ではあまり積極的な説明がなされていないケースもあるようですが実は歯の始まりはお母様のお腹の中からです。妊娠2~3ヶ月で全ての乳歯の歯胚(芽)ができ、4~6ヶ月で石灰化し始めます。これが生後6ヶ月頃から順次生えてくるのですが、おおむね生える順番や時期には法則があり、満2歳頃には全部で20本生えそろうのが正常です。

当院では、北九州市が実施している歯科保健事業の各種検診を行っております。妊婦検診は、妊娠期間中に口腔内診査と歯科保健指導を行うことにより、妊婦の歯と口腔の健康の保持増進と胎児の健やかな発育を図る上で、極めて重要な検診です。現在妊娠中のお母様は、当ウェブサイト内北九州市の保険事業に記載しております妊娠と虫歯妊娠と歯周病歯科治療時の注意を御参照下さい。

ではお母様が一番気にされている永久歯とはというと、実は1本目の乳歯が生え始める生後6ヶ月頃には永久歯の歯胚が育ち始めているのです。

小児歯科では「お母様と共に、お子様の健やかな成長を願いつつ、健康で丈夫な美しい歯を育て導いていきたい」という立場から支援していきたいと考えています。

上手に治療が出来たお子様には御褒美として、そうでなかったお子様にも歯科治療がトラウマにならないよう、簡単な玩具を差し上げております。又、待ち時間も楽しく過ごして頂きたいという想いからキッズスペースを設けております。お気軽に御利用下さい。

学校・幼稚園・保育園での検診と歯科医院での検診の違い

5月頃になると、学校・幼稚園・保育園検診が始まると、公的検診では虫歯があると言われていたのに、歯科医院では治療の必要なしと判断されたりと、診断結果の違いに戸惑われることもあるかもしれません。学校・幼稚園・保育園では、充分なライトの元での検査やレントゲン検査も出来ないため、正確な判断や虫歯の早期治療は困難で、あくまでも目的は大きな虫歯や問題の早期発見です。

一方、歯科医院での検診では、磨き残しがあっても風や水で汚れを落としながら確認していくため、見落としも防げます。

公的検診より歯科医院での検診の方が、より精密と言えます。そして、信頼出来るかかりつけ歯科医師をもち、定期検診を受ける事で適切な指導を受け、些細なことも気軽に相談出来る環境を整えましょう。

定期検診の重要性(本格的な学校検診が始まる前に)

小学校入学前のお子様は乳歯列期といって、永久歯と比較すると脆弱な乳歯しか存在しません。例えるならば、エナメル質の薄い永久歯のようなもので、虫歯になりやすいだけではなく、一度虫歯に罹るとその進行も極めて早いのが特徴です。

一番の問題点は乳幼児の口腔内の痛みに対する感覚は非常に鈍く(痛覚閾値が高い)、ほとんどのお子様は虫歯が神経に達するまで(C3・C4)親御さんに痛みを訴えることはありません。

< 生後6ヶ月 >

この時期から順に乳歯が生えてきます。歯磨きも大切ですが、最初は前歯しか生えていないのでガーゼ等で拭く程度でも効果的です。お母様方にとられましては大変難しいことかとは思われますが、授乳したまま寝かせつけない事も大事な虫歯予防の1つです。

< 1歳6ヶ月 >

この時期になると、口腔内には前歯12本と奥歯4本の合計16本の乳歯が生え揃っているのが、平均的な成長のペースです。当院では北九州市の歯科保健事業で1歳6ヶ月児歯科健康診査を実施しておりますのでお気軽に御相談下さい。

< 3歳 >

乳歯列 正面乳歯列 上顎乳歯列 下顎

この時期に差し掛かると、お子様は甘いお菓子やジュースなど虫歯の原因になりやすい美味しい食物を覚え始め、欲しがるようになるでしょう。

時間を決める等して与える、節度ある間食(おやつ)は、まだ胃が小さく一度に多量の摂食が難しいお子様にとっては大切な栄養補給の源です。ただし、お子様の成長にあまり必要のない、ただただ甘い物を、ダラダラと与え続けることは、まさに百害あって一利なしと言えます。当院では北九州市の歯科保健事業で3歳児歯科健康診査を実施しております。20本の乳歯が生え揃っているか、咬み合わせや歯並びに問題がないか、虫歯の有無等チェックしてアドバイス致します。

虫歯の治療は何歳からでも可能ですが、お子様と充分コミュニケーションが取れるこの時期までは、基本的に緊急性がない場合に限り、進行止めを塗布し、治療の時期を遅らせるようにしています。

< 6歳 >

交換期(6歳)

6歳臼歯と呼ばれる最初の永久歯が乳歯の奥歯のさらに奥から生えてきます。この歯は一生涯を通して一番大きく咬む力が最も強い大切な歯です。完全に硬くなるまでに3年以上の月日を要し、この幼若永久歯の間に虫歯になる日本人のお子様は80%とも言われています。早めに治療すればどのような虫歯も保険治療で白く治せます(CR充填)が、虫歯が大きくなってからだとお子様といえども銀歯(インレー修復)での治療が必要となり治療痕が目立ちやすくなってしまいます。

一般的な歯科医院ではCR充填を保険治療で行う場合、歯科医師の指導のもと歯科衛生士が施行するようですが、当院では患者様ひとりひとりの歯の色調(シェードテイキング)や歯の形態(モールドテイキング)に合わせて、1本1本歯科医師が丁寧に治療します。

フッ素(フッ化物塗布)

北九州市保健事業 フッ化物塗布

フッ素に虫歯を予防する作用があることは皆様御存知かと思います。歯にフッ素を塗ることによって虫歯を予防することが出来ます。特に小児の乳歯列期や混合歯列期は効果が大きくみられます。なぜならば、乳歯や幼若永久歯は、完成された永久歯よりも効率良くフッ素を吸収し、ハイドロキシアパタイトをフルオロアパタイトに置き換えることで歯の表面を強化出来るからです。

3~4ヶ月に1回のペースで定期的に行い、効果を持続させていくことが最も重要です。当院では9000ppmFと非常に予防効果の高いフッ素を導入し、無料でフッ化物塗布を実施しております。フッ素はお子様にも受け入れやすいフルーツ味(リンゴ等)を御用意しております。又、費用対効果に優れ毎日御家庭で行うフッ素洗口法の薬剤ミラノールもお取り扱い致しております。御相談下さい。

シーラント

シーラント処置

シーラントとは歯の溝(小窩裂溝)を埋めてしまう予防法です。
歯の溝には食べ物や歯垢(プラーク)が溜まりやすく、虫歯になりやすくなっています。その溝をあらかじめ埋めてしまうことで虫歯を予防することが出来ます。

幼歯、特に永久歯の萌出直後に施行するのが一番効果的で、歯を削ることなく安全に予防出来ます。従来のシーラントは、フッ素徐放性を有するのみでしたが、当院が導入している最新のシーラントは、フッ素のリチャージ機能を有しています。

前述のフッ化物塗布(ジェル状)を行うことでシーラントの内部に再びフッ化物イオンがチャージされるため、物理的に溝を封鎖するのみならず継続的に歯質を強化するフッ素徐放性を可能にしました。

シーラント処置は、保険治療で行うことが可能です。

汚れを取る綺麗になったら乾燥させ薬剤で溝を埋める光を当てて固める

クラウンループ、ディスタルシュー(保隙装置)

乳歯だからといって、虫歯をそのままにしておくと、虫歯が神経に到達し(C3)、神経が壊死・壊疽を起こすと歯根の先に膿が溜まります(C4)。ここまで進行すると抜歯になる覚悟が必要です。特に乳歯の場合は永久歯と異なり歯根の形態や本数も個体差が大きいため、膿んだり腫れたりする症状を何度も繰り返し、予後不良になりやすいのです。

その判断が遅れると、歯根の先に溜まった膿が永久歯の未発達な歯胚に悪影響を及ぼし、歯牙の成長発育や石灰化を阻害し、結果的に後継永久歯が強度のない脆い歯(エナメル質形成不全)になったり、形態異常(奇形歯)や変色歯の原因になります。

場合によって後継永久歯の萌出遅延を招く可能性もあり、そうなると咬み合わせや歯並びに多大な悪影響が想定され、将来大掛かりな矯正治療が必要なケースもあります。

それを未然に防ぐのが、クラウンループまたはバンドループ(第1乳臼歯が早期に抜けた場合)、ディスタルシュー(第2乳臼歯が早期に抜けた場合)に代表される小児矯正装置、もしくは保隙装置と呼ばれる治療法です。

やむを得ず本来自然に抜ける時期の何年も前に乳歯を抜いた場合、取り外し式の入れ歯を使用させるのは困難なため、このような保隙装置を用いることで周りの歯が寄ってくるのを防ぎます。

周りの歯が寄ってくると、将来後継永久歯が出てくるスペースがなくなってしまい、頬側や舌側など不自然な所から歯が生えてきてしまうのです。それは当然虫歯や歯周病のリスクファクターとなるため防ぐ必要があります。

保隙装置を装着後定期的な経過観察を行い、後継永久歯の正常な萌出を確認出来た時点で、装置は撤去します。

ムーシールド(小児矯正)

ムーシールド 製品
ムーシールド
ムーシールド 装着イメージ

幼少期の反対咬合(受け口)は自然治療が見込まれますが、2歳で反対咬合だったお子様の50%は自然治癒する一方で、3歳になると、自然治癒率は6%まで低下すると言われています。つまり、反対咬合は3歳より治療適応となります。従来の矯正治療では低年齢児に対応出来る治療法はごくわずかに過ぎず、大人の歯に全部生え変わったら矯正治療で治しましょうと言って、その時期まで何もしないという考え方が主流でした。

現在では、アーリートリートメントといって、早期治療によって将来予測される症状を少しでも軽くし、良い方向へ修正して行く、という考え方が確立されています。

例えば、叢生(でこぼこした歯並びの乱杭歯)の矯正治療の場合はある程度永久歯が生えそろう10歳程度まで様子を観察しますが、反対咬合の場合は放置しておくとかえって悪い状態になってしまうことが予測されるため、その事実を御説明し、早めの対処をお薦めしております。特に反対咬合は大人になると大きな審美障害を来たし、それからでは大掛かりな治療(下顎の骨を切る手術)をしなければ改善は難しくなってしまいます。

ムーシールドは就寝中にマウスピース型の矯正装置をくわえるだけという簡便さで、幼いお子様に対しても非常に少ない負担で応用出来ます。上口唇圧を排除し、口唇圧のバランスを整え、低位舌を改善し、逆被蓋の改善を促します。使用期間は1年間で、就寝時に装着させるか、日中2時間以上装着させて下さい。その後、定期的な経過観察が必要です。

適応年齢はムーシールドSサイズが乳歯列期のお子様(3~5歳)、ムーシールドMサイズが混合歯列期のお子様(6~11歳)となっており極端な反対咬合のお子様(反対咬合のうち5%程度)は、その後本格的な矯正治療が必要な症例もございますので、御了承下さい。

ムーシールド サイズ比較